その254 使命と恵み

2024.06.02

ヨシュアの生涯14

ヨシュア 13章1-7節

ヨシュア記は、大きく2つの部分に分けることができます。1章から12章までと13章以降です。13章からはじまる後半の主題は何かと言うと、部族ごとへの割り当ての記録と言うことができます。

1、神様は私たちに使命を与えられる。

1節「ヨシュアは年を重ねて老人になった。主は彼に仰せられた。「あなたは年を重ね、老人になったが、まだ占領すべき地がたくさん残っている。」

この時ヨシュアが幾つくらいだったかと言うと、90歳にはなっていただろうと言われています。しかし神様は、ヨシュアに向かって「お前は今までよく頑張った。もう引退していいから休みなさい」とは言わずに、「まだお前の仕事は残っている。まだまだやらなければならないことはたくさんある」と言われたのです。そしてヨシュアも、自分のなすべきことを理解し、最後まで自分の使命を果たすことに全力を尽くしました。

神様は私たちに、生きる使命を与えておられます。それは、どんな立場にいようが、どんな年齢であろうが、関係なく与えられているものです。ヨシュアたちは、別にカナン全土を征服しなくても、彼らが住む分の土地を手にいれたらそれで十分だったはずです。何も好き好んで、命の危険を冒してまで戦いを続けなくてもよかったかもしれません。しかし、神様の約束は、カナン全土を与えるというものでした。彼らは戦い続けなければならなかったのです。同じように、私たちは、この命の限り、自分の使命を全うし、この人生を完成させるまで、前進し続けなければなりません。ヨシュアのように、神様から与えられた使命を全うする者となりましょう。

2、次世代のために働く。

13章以降は、部族の割り当ての記録であり、私たちにとっては、特に興味を持つような内容ではありません。しかし実は、まさにこの13章以降が、このヨシュア記の中心なのです。何故ならアブラハムの子孫たちに、カナンの地を与えるという神の約束の成就が記されているからです。それは、その時生きていたヨシュアの世代だけでなく、彼らの後に生まれる次の世代のためであったのです。

神様の関心も、そしてイスラエルの民にとっての重要性も、この神様が約束通りに、土地を与えてくださり、次の世代に継承されていったということが、大切だったわけです。それは、勝利の数や、どのようにして、あるいは誰に対して勝利したかという記録以上に大切なものであったのです。

私たちは、ともすると自分自身の信仰生活だけに目を向けがちです。神様はこんなことをしてくださった。あんなことをしてくださった。それは勿論素晴らしい体験ですが、もしそれだけで終わってしまったら、私たちは信仰の使命を果たしているとは言えません。私たちは次の世代のことを考え、この信仰が継承されていくように望んでいかなければなりません。イスラエルたちが、神様が与えてくださった土地をしっかりと割り当てて、記録したように、私たちも、神様から受けた恵みをしっかりと次の世代に継承していかなければならないのです。

今週の暗証聖句

わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。詩103:2

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