その194 本当の自分を取り戻す

2019.04.21

ローマ人への手紙 6章5節

6:5 もし私たちが、キリストにつぎ合わされて、キリストの死と同じようになっているのなら、必ずキリストの復活とも同じようになるからです。

本当の自分を取り戻すことなしに、人間は幸福になることはできません。そしてキリストの「復活」なくして本当の自分を取り戻すことはできないということをお話したいと思います。

1、あなたは神に愛されている。

 あなたは自分のことが好きですか?実は自分を受け入れることができず、苦しんでいる人が多くいます。知らず知らずのうちに自分で基準を作り、「自分には能力がない」「自分には魅力がない」「自分は良い人間ではない」と思い込んでしまいます。そして究極的には「誰も自分を愛してくれない。愛される資格はない」と思い込んでいるのです。

わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。            イザヤ書43:4

しかし私たちに命を与えてくださった神が、「あなたには価値がある。大事な存在だ。愛しているよ」と言ってくださっていることに気付かなくてはなりません。その証拠が世界中の教会にある十字架なのです。大切な御子イエスを十字架につけるほど、神は私たちを愛しておられるのです。

2、すべての苦しみに原因がある。

 キリスト教は「性悪説」でしょうか?教会では「人間はみな罪人」と教えるのでそう考えている人が多いでしょう。しかし創世記にこのような記述があります。

神はお造りになったすべてのものを見られた。見よ。それは非常に良かった。   創世記1:31

最初の人間の状態は善であり、すべての面において完璧だったのです。神が初めから老いたり、病気になったり、死んだりする存在を創るでしょうか?人間は年取ることもなく、病気になることもなく、死ぬこともなく、永遠に神とともに生きるために創られたのです。

しかし罪がこの世界に入いました。この罪が人間のあらゆる苦しみの原因です。悪いことをするということではなく、神から離れている状態が罪です。神との絆が断ち切られてしまったために、人間は肉体的には、老、病、死から逃れられない存在となりました。そして精神的には常に「欠乏感」に悩むものとなったのです。

3、キリストの命を自分の命とする。

 人間が神に元々創られたときの状態に戻ること、すなわち神と親しい関係であった「本当の自分を取り戻す」以外に解決はないのです。しかし切れてしまった神との愛の絆をどうやったら回復できるのでしょうか?人間の努力や行いでは不可能です。私たちの中に、私たちの身代わりとなって十字架のうえで死んでくださり、よみがえられたキリストの霊に、入っていただくしかありません。

 私たちがキリストを信じ、口で告白して祈るとき、復活されたキリストの霊が入ってくださるのです。そして途切れていた神との絆が回復し、神の子としての身分を取り戻すことができるのです。

確かに復活は凄いことです。天国で永遠に生きることは特別なことです。しかし一方で見方を変えるなら、元々創られた本来の状態に戻るという言い方もできます。その初穂がキリストであり、私たちも続々とその後に続くことができるということです。本当の自分を取り戻すとは、神様に愛されているという本来の状態に戻ることです。もう欠乏感に苦しむことはありません。また、この地上での肉体が衰え、滅びても、来たる世では、年取ることも、病気になることも、死ぬこともない、永遠の肉体が与えられるのです。

罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。

ローマ人への手紙6:23

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