2015.12.06
エレミヤ23章5-8節
エレミヤは紀元前600年前後に活動した預言者で、南ユダ王国が滅ぼされ、多くの人々がバビロンに捕囚として強制移住させられる時代に生きた人です。その預言者がダビデの子孫として生まれるキリストの誕生を預言しています。
1、神は約束したことを成し遂げられる。
神は歴史を支配し、介入され、大切なことはすべて予め預言者を通して伝えられています。重要なことは一つの預言でも時代によって2重、3重の意味を持つということです。ここで語られている預言にはバビロンで捕囚となる民が将来自分たちの故郷に戻ることができるという預言と、神の子キリストが人として生まれる(クリスマス)と言う意味と、そしてやがて再び帰って来られる(再臨)という意味があります。21世紀の私たちにとっては既に起こったこともあり、これから起こることもあるのです。しかし聖書に書かれている神の約束が実現しなかったことはこの再臨を除いてはありません。神の約束を信じましょう。
2、神は希望を与えてくださる。
聖書は神との約束を破り、神から離れ苦しんで生きるようになる人間の歴史が繰り返されていることを教えています。しかし神はご自分の選んだ人を決して見捨てることはなく、必ずご自身との関係回復の道を備えてくださいます。それこそが希望です。
2015年も間もなく終わりますが、世界中で恐れや不安が膨れ上がった年だったと言えるでしょう。テロの危険は増し、環境破壊による地球温暖化も待ったなしの状況と言われています。誰も希望を持ちえない時代に生きているように思えます。しかしどんな時代にも神がご自身を愛する者たちに希望を与えられたように、今も神は私たちに希望を与えてくださいます。2000年前に人として来られ、十字架で私たちの罪を背負って死なれ、よみがえられたキリストを、主と信じる者は永遠のいのちの希望が与えられているのです。この希望を握りしめて、新しい年を迎えましょう。
3、神は「私の神」になる。
23:7 それゆえ、見よ、このような日が来る。──【主】の御告げ──その日には、彼らは、『イスラエルの子らをエジプトの国から上らせた【主】は生きておられる』とはもう言わないで、
23:8 『イスラエルの家のすえを北の国や、彼らの散らされたすべての地方から上らせた【主】は生きておられる』と言って、自分たちの土地に住むようになる。」
この言葉は神がそれまでは親たちから語り伝えられていた「先祖の神」だったのが、自分がエルサレムに帰るという奇跡を体験することによって「私たちの神」になるということを表しています。
私たちにとってもキリスト教の神は、もともとは「親の信じる神」「誰か他の人の信じる神」だったかもしれません。しかしキリストに個人的に出会い、この方の霊を心に迎え入れることによって神は「私の神」となってくださったのです。そして人生の最後まで一緒にいてくださるだけでなく、死後の世界にも連れていってくださる神となられます。クリスマスはこの神が私たちのために生まれてくださったときです。感謝して迎えましょう。
「見よ、 処女がみごもっている。 そして男の子を産む。 その名はインマヌエルと呼ばれる。 」 (訳すと、 神は私たちとともにおられる、 という意味である。 )マタイ1:23