2024.10.27
ヨハネの福音書13章34-35節
最後の晩餐の席で、イエスは繰り返し弟子たちに「互いに愛し合う」ように命じられました。これから十字架に架かろうとされるイエスは、何故この戒めを強調されたのでしょうか。
1、悪魔は関係を壊す。
悪魔は「この世の支配者(ヨハネ12:31)」と呼ばれ、罪と悪を広め、人々を神から遠ざけ、神に逆らわせるようにします。そのために、あらゆる方法で、神との関係を壊そうとします。そればかりでなく、悪魔は私たち人間どうしの間にも入り込み、関係を破壊しようとします。この世界のあらゆる悩み、苦しみは、「関係が壊されること」から起こります。夫婦、兄弟間から始まって、国と国との争いに至るまで、すべては関係の破壊から来ます。私たちは、あらゆる問題の背後に働く悪の力を見極める必要があるのです。そして、壊れた関係に気づいたのであれば、速やかにそれを修復するように努めなければなりません。
2、愛することで対抗する。
神は私たちを愛し、ご自身と人間の壊れた関係を修復し、神がもともと創られた世界を取り戻すために、御子イエスを送ってくださいました。イエスの十字架と復活は神の愛そのものです。私たちがキリストを信じるなら、聖霊が私たちのなかに入ってくださり、神との関係は回復されるのです。まずはこの神との関係を回復させましょう。イエス様をまだ自分の救い主として、人生に受け入れていない方がおられるなら、今日をその日としましょう。
同時にイエスは、弟子たちに互いに愛し合うように命じられました。神との関係だけでなく、人間同士の間で働く悪魔の策略に対抗し、打ち勝つために、互いに愛し合うように求めておられるのです。
聖書の教える愛とは
- 見返りを求めない無償の愛
世の中の愛はギブアンドテークですが、聖書が教える愛は見返りを求めません。
- 自己犠牲の愛
キリストの十字架が示しているように、聖書が教える愛は、自分を死なせて、相手を生かそうとする愛です。
- 真実と正義に根差した愛
愛は相手の誤りに対して目をつぶるのではなく、真実をもって相手を導き、正しい道を歩むように助けることでもあります。
- 赦しを伴う愛
聖書は「自分も赦されたのだから、互いに赦しあうように」と教えています。十字架の意味が分かったとき、私たちは赦されたことを悟り、赦すことの大切さを知るのです。
終わりのときが近づいており、悪魔はそれまでに一人でも多くの人を惑わし、引きずり込もうとしています。敵の策略に気づき、愛によって打ち勝ちましょう。
愛は結びの帯として完全なものです。コロサイ3:14