その247 一人を通して

2023/08/06

創世記12章1-5節

想像を超えた創造⑤

創世記12章以降、聖書はアブラハムとその子孫に焦点を当てながら展開していきます。このアブラハムの召命物語にこそ、聖書全体を貫く、救いのテーマが込められているのです。

1、アブラハムを通して。

バベルの塔の出来事の後、神様は世界の人々からアブラハムという一人を選び、声をかけられました。彼がどうして選ばれたのかは分かりません。しかし彼は神の声に信仰で応答したのです。ここに神様の人類救済計画が動き出します。

神様がアブラハムを選ばれたのは、彼とその家族だけを救うためではありません。彼の子孫イスラエルを通して、世界が神様を知るため、そして究極的には、アブラハムの子孫として生まれるイエス・キリストを通して、全世界が救われるためだったのです。これから見てゆくアブラハム、イサク、ヤコブなどの人生は、決して簡単なものではありません。一人ひとりが、問題を抱え、悩み、それでもなお、目に見えない神様を信じて、歩む姿が描かれています。その延長線上に、私たちの信仰生活もあることを覚えましょう。

2、イエス・キリストを通して。

神様の人間を愛する愛と、救おうとなさるご計画は、どんな人間の思いもはるかに超えるものでした。多くの年月を経て、アブラハムの子孫として、イエス・キリストが地上で生まれます。この一人の救い主を信じる信仰を通して、神様は私達を救うことを定められました。一人の人の信仰に応えられた主が、一人の救い主を送ってくださったのです。

私たちも今、このキリストの十字架の贖いの業を通して、救いに与っています。ただ一人の救い主、イエス様を信じてまいりましょう。

3、私たちを通して。

 神様は今も、救いという祝福を、人を通して世界に押し流そうとしておられます。選び、救われるのは神様なのですが、神様は今も「一人を通して」福音を一人でも多くの人に届けたいと願っておられます。

 神様は私たち一人ひとりを選んで、救ってくださっただけでなく、まだ神様を知らない人たちのところに、遣わそうとしておられるのです。

 鍵となるのは、アブラハムのような信仰です。まだ目で見ていないものを信じる信仰です。肉体の目だけではなく、信仰の目に何が見えるかが大切です。私たちを通して、神様が素晴らしい御業を表してくださることを信じましょう。神様が「行け」とおっしゃるところに、出てゆく信仰を持ちましょう。そうすれば必ず神様は、私たちの人生を通して、救いの御業を起こしてくださいます。神様の呼ぶ声に応える者となりましょう。

今週の暗証聖句

あなたがたがわたしを選んだのではありません。わたしがあなたがたを選び、あなたがたを任命したのです。それは、あなたがたが行って実を結び、そのあなたがたの実が残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものは何でも、父があなたがたにお与えになるためです。 ヨハネ15:16

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする