2016.05.08
使徒の働き17章22-34節
世界には数えきれないほどの「宗教」があります。キリスト教が生まれた当時にもありました。ここではパウロがギリシャのアテネで説教した言葉をもとに、キリスト教の神概念の特徴を考えてみましょう。
私たちの信じる神は…
1、永遠を思う心を与えられた神。
神はまた、人の心に永遠を与えられた。伝道者の書3:11
地球上のあらゆる生物のなかで、永遠という概念を理解し、死後の世界を想像することができるのは人間だけです。何故でしょうか?その答の一つとなるのがこの聖書の言葉です。人間が猿から進化する過程でできるようになったわけではなく、神が人に与えられたから持っているのです。
2、すべてを創られた神。
17:24 この世界とその中にあるすべてのものをお造りになった神は、天地の主です…。
人が神を創ったのでしょうか?それとも神が人を創ったのでしょうか?その答は明らかです。神がすべての先におられ、すべてのものをお創りになられました。神が創ったもの(太陽、月、星、山など)を神とすることはできません。もし人が神を想像し、創ったのであれば、人のために神を利用しようという思いが出てくるでしょう。しかし神のために自分が存在していると気付くと人生の色々な道がまっすぐに見えるようになるのです。
3、いのちの源なる神。
17:25神は、すべての人に、いのちと息と万物とをお与えになった方だからです。
「神が存在しようが、しまいが自分には関係ない」と考えるのは間違いです。何故なら神は私たちのいのちの源だからです。神の存在、そして神の創造物なくして、私たちは生きることができません。ですから私たちは自然の恵みに感謝すると同時に、自然そのものをお創りになった神に感謝するべきなのです。
4、私たちと関わりを持ちたいと願われる神。
17:27 これは、神を求めさせるためであって、もし探り求めることでもあるなら、神を見いだすこともあるのです。確かに、神は、私たちひとりひとりから遠く離れてはおられません。
神様は私たちから遠く離れているのではなく、私たちに関心を持ち、もともとあった関係を取り戻したいと願っておられます。何故ならそれが人間がこの宇宙に創造された目的だったからです。
5、イエス・キリストを与えられた神。
17:31 なぜなら、神は、お立てになったひとりの人により義をもってこの世界をさばくため、日を決めておられるからです。そして、その方を死者の中からよみがえらせることによって、このことの確証をすべての人にお与えになったのです。」
私たちの信じる神は、私たちを救うためにキリストを与えてくださった神です。私たち人間が神に近づくためにはどうしても私たち自身のうちにある罪の解決が必要です。そしてそのためにはキリストの十字架がどうしても必要だったのです。彼の生涯と復活こそが、神が私たち人間を愛しておられる証拠です。扉が閉められた後では遅すぎます。神の招きのある今、信じる者となりましょう。
十字架のことばは、滅びに至る人々には愚かであっても、救いを受ける私たちには、神の力です。 1コリント1:18